若手エンジニアのために先輩が気をつけていることを知る

前例踏襲から一捻り

ここで先輩として若手エンジニアを迎える立場に立つとすれば、「自分もそうだったのだから」とかつての自分がされたように、心を鬼にして突き放すという方法ももちろんあるでしょう。しかし「もっとこうだったら、その時の自分にとって大きく成長するチャンスが広がったのに」という改善点を見出して、これまで通りではなく先輩となった自分なりの一工夫を加えて若手に相対する、という方法もあるのです。

ちょっと手を伸ばせば届く先

動物園であっても、飼育する動物の行動をよく観察し特徴を掴んで、できるだけ単調な生活にならないように、飼育係が工夫しています。まずは若手エンジニアが、誰も教えてくれないという思いがけない環境に馴染めずに、やる気を失うことの無いように気を配る必要があります。そのやる気をどう引き出して、どういう方向へどの程度導くのか、という点を仕事の割り振りを任されている上司が考えるのは、それほど困難ではないでしょう。今時の若手の性格分析も少々必要でしょうが、自分もかつて同じ立場にあったのですから、逆算してゴールへと導く迷路を作り上げることが出来るはずです。もっとも真剣勝負の仕事の現場では、中々教材を選ぶことが出来ません。しかし教科書通りに進める必要はなく、その時その時に若手がちょっと手を伸ばせば届くところに課題を設定することは可能であり、その一つ一つの達成が若手を少しずつ成長させるのです。

自分に出来るという経験

今の若者は自信が無いとも言われます。小さい頃から失敗をしないようにと、親が先回りして安全確実な状況をいつも作り上げてしまい、その外に踏み出すのが怖くなっているというのです。自信が無ければ挑戦しようとせず、人の後について行こうとするでしょう。それではエンジニアとしての飽くなき探求を始めることも覚束ないでしょう。会社としても経験の無い者にいきなりすべてを任せるような無謀な試みはしません。しかし少しでも任せられる部分は、上司の責任において任せてやることです。任されて恐々ながら自分で精一杯頑張って、出来たという達成感や誇らしさが若手の自信を生み出します。

先輩エンジニアの視点を理解する

以上が、若手を育成する先輩エンジニアの主な視点です。いかがでしたか?若手エンジニアとして理解できていなかった部分がひとつでも見えたとしたら、成長への一歩を踏み出したと思ってよいでしょう。

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